手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

・出来すぎている感のある一冊です。内容も結末もリアルで気分が悪くなるほどだった。自分が一番大切だから、自分や家族(自分の分身)を悪から守る。あくまでも悪というのは本人の物差しで決めていることだということ。世間の善悪は大体決まっていて、問題は距離感ということ。

・自分がよかれと思っていても、相手にとってそれがどうかというということは計り知れない。自分がただ焼いただけのソーセージが食べたくても、相手は調理して自分をもてなしてくれるかもしれないのだ。
相手の気持ちを手に手にとって確かめられるようになりたい。
良かれと思って出した手紙、焼いて食べたかったソーセージ、かっこいいとおもってやり続けているバンド、自分の思う場所に着地するもしないも、メインの部分以外の働きかけ次第になるのかなあと思います。働きかけ次第では着地すると強く思っている。

大概の事は不毛なことほどドラマチックよね。