無銭優雅 (幻冬舎文庫)

無銭優雅 (幻冬舎文庫)

山田詠美の本をよむと登場人物たちの欲がむき出しで人間らしいなあ生きているんだなあと思うのですが、なんだか日和ったというかまるで別の人の書いたものを読んでいるように感じました。
でも、愛ってきっとこういうもので、ドラマチックな出来事とか無しで、ただ純粋にその人が生きている、その人が存在しているということだけで自分も生きていけるということなんだろうナア。

人の考える頼り甲斐と、私にとってのそれは決定的に違っているのだ。体が大きいことや経済力があることなどに安心を感じるなんて有り得ない。それは、ただの便利だろう。たとえば、私の伝えようとする言葉を正確に受け取ってくれる人に出会った時。頼りになるなあ、と目頭が熱くなる。<<<