グラスホッパー

グラスホッパー

★★★★☆
やっぱり伊坂はこうでなくちゃー!といいながらも2回挫折した(返却期限が来て読みきれなかった)一冊。鯨(自殺屋)・蝉(殺し屋)・槿(押し屋)という三人の殺し屋。そして復讐のために「令嬢」に入社した鈴木の話。他にも「劇団」とか「スズメバチ」とか殺し屋業界を垣間見れたような気持ちになって少し怖くなる。
鈴木が杉林に戻ってきてからと、随所の動機が少しぼやけてしまっている気がするけれど、独特の言い回しとか、ずるがしこいキャラの岩西とか、私はもうそれで満足でした。鯨がこわい。ばっさばっさ人を殺すようなキャラクターではない(というかむしろ直接殺した人はほんとちょっとしかいないい)のにこの恐怖とゆうか迫りくる怖さはなんだろう。すごいすごい。
「トーキョート、ブンキョーク」はにやっとさせられた。くるぞ、くるぞーと思いながら読むのも楽しい。