豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)

豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)

きれい。だれしも生きることに精一杯で人の気持ちなど推し量るすきなどないことがわかります。みしまゆきおの感受性はとぎすまされていると思いました。人の本当の感情だなんて、自然現象を説明することと同じで、分かっているはずなのにうまく再現しようがないのです。

「刹那刹那が澄み渡って、ひとつも後悔がないのですわ」