ほとんど影でほーむずが調べてくれたので、読者に対するヒントが少なくてちょっと不満でした。長編がゆえにテンポがいまひとつでうーん。たしかに犯人は強力だが短編のほうが面白いのたくさんあるよー。
それにしてもしゃーろっくほーむずのカリスマ性がすごい。緋色と四つの署名もよみなおそうと。

しばらくのあいだ、わたしは息ができなかった。自分の耳を疑った。やがて、頭が働くようになり、声がまた出せるようになったと同時に、魂をおしつぶさんばかりだった責任の重みがふっと軽くなったような気がした。落ち着いていて痛烈な、皮肉っぽいあの声。あんな声の持ち主はこの世にたったひとりしかいまい。(P232)