はつ恋 (新潮文庫)

はつ恋 (新潮文庫)

自分もあの天女のような指で、おでこをはじいてもらえさえしたら、その場で世界中のものを投げ出してもかまわないと、そんな気がした。(P12)

主人公の視点でみるジナイーダがとても鮮やか!物語が進むにつれて天女や天使から徐々に女王様やお嬢さまへと現実的な比喩になっていくところから主人公の成長を感じます。この本を読むと自分の無感覚さに絶望します。恋をするとこんなにもきらきらとするんだなあ。