平面いぬ。 (集英社文庫)

平面いぬ。 (集英社文庫)

わたしは腕に犬を飼っている―」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。

乙一!久しぶりのおついちだー!!と期待しすぎて読んだせいなのか、わたしの性格が悪いせいなのか、うーんあまり感動はなかったなあ…。
総合して思ったことは、ひとつ嘘をつくと最後まで突き通すまでにその何倍ものパワーを必要とすること、だな。そしてくずれるときは意外にも軽いこと。石ノ目、ハジメときてBLUE最後のシーンで、主人公ブルーが崩れていく様子はここまでで突き通した嘘が崩れた結果なんじゃないかしらと思いました。そして平面いぬではいとも簡単に家族が突き通そうとした嘘を主人公がさらけ出してしまっていたりして。
乙一がすきなわたしとしては石ノ目が一番すきだーー。母子ものだいすき。この話は実際結末がよそうもつかなかった。